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【レポート】 EDGE HOUSE “THE NEXT” 最終選考会の結果発表!

EDGE HOUSE初のコンペ企画、栄光は誰の手に!!

Mixmag Japan | 18 March 2022

EDGE HOUSE, EDGE HOUSE THE NEXT, mixmag

今年からスタートした、EDGE HOUSEの次世代アーティスト発掘プログラム「EDGE HOUSE “THE NEXT”」の最終選考会が、3月16日にDJのCARTOONがMCを務めるInterFM897の番組「sensor」内で行われた。ファイナリストとして、この日までにDJ / プロデューサーのHITOMI SETO、tuzuRaが選出されていた。この2人のどちらかに、グランプリ、そして準グランプリが贈呈される。本稿では、当日の放送の模様と各種アワードの受賞結果をお伝えする。

EDGE HOUSE, EDGE HOUSE THE NEXT, mixmag

左: tuzuRa 右: HITOMI SETO

両者ともにDJであるだけでなく楽曲を制作するプロデューサーでもあるという共通項があるが、スタイルとしては大きく異なっていた。一方はハウスに限らずテクノやダブなど、フィーリングを重視して様々なジャンルを乗りこなすタイプであり、他方はハウスのマナーの枠組みでストーリーを組み立てる特長があった。番組内ではトークとDJの両方が披露されたが、いずれも各々のDJ観がよく伝わる内容だった。

EDGE HOUSE, EDGE HOUSE THE NEXT, mixmag

EDGE HOUSE, EDGE HOUSE THE NEXT, mixmag

パフォーマンスの順番はジャンケン(実にオールドスクール)で決められ、先攻はHITOMI SETO、後攻はtuzuRaが務める。なお、最終選考はTwitterの投票機能を用いて行われ、DJの内容が軍配の行方を大きく左右する。

HITOMI SETOはParris Mitchell Vs. Nina Kravizの「Feel My Butterfly (Ghetto Acid Mix)」やDetlefの「Wasted」などを繋ぎ、最後にはPeggy Gouの「It Makes You Forget (Itgehane)」へ辿り着いた。ジャンルレスながら選曲に強い意思を感じる。ヒップホップ界隈にも楽曲を提供する彼女は、ビートひとつひとつに説得力がある。「Wasted」に顕著だったが、全編通して彼女のリズムリテラシーの高さは際立っていた。

後攻のtuzuRaは、HITOMI SETOとは対照的にディープテック / ミニマルの枠組みの中でミックスを紡いでいた。昨年12月3日、Ampsをゲストアクトに招いて行われたEDGE HOUSEのノリに近い。〈Solid Grooves〉からの影響を感じさせる、ストイックな内容の選曲だった。Look Likeの「Amnesia」を20分の尺で入れてくるあたり、バランス感覚も相当優れている。最後は自分の曲で締めくくったが、プロデューサーとしてもやりたいことがはっきりしているように感じられた。

筆者も「sensor」のリスナーと共に固唾を飲んで見守っていたが、ハッシュタグ「#ss897」に飛び交う鋭い批評の数々には勇気づけられた。2人が紡ぐバイブスは、確実にsensorのリスナーにも届いていたのだ。ある人の「評価を下すのが難しい」というつぶやきには強く同意する。

EDGE HOUSE “THE NEXT” 結果発表

EDGE HOUSE, EDGE HOUSE THE NEXT, mixmag
投票期間として丸1日を設けた結果、グランプリにtuzuRa、準グランプリにHITOMI SETOが選出された。以下、3月18日(金)までに届いている本コンペティション審査員からのコメント。

【決勝総評】 DJ CARTOON (sensor)

InterFM”sensor”のMCとして、2人の決勝の現場に一番近くで立ち会った人間の一人として、あの緊張感溢れた会場での LIVE DJ MIXから1票を投じたいと思う。数万人がラジオの前で、 LotusTVでは2000名のオンライン視聴者が見守る中、20分というタイトな時間で、HOUSEというジャンルでどう自分らしさを表現するのか?ジャッジに関してのポイントは「コントロール」であったと私は思う。DJはフロアをコントロールする、これが最大の能力だ。大きな会場、熱気、それをコントロールする力。今回のラジオ番組内での LIVE DJ MIXもその空気感を「コントロール」する、を観点に勝者を決めた。tuzuRaは、たくさんのカメラと、豪奢なラジオスタジオの圧迫感のある中で、自分自身の「コントロール」とリスナーに対しての「コントロール」を見事にやってのけた。音楽に勝敗はない、Mixmag Japanの川崎編集長も、Clubberia(クラベリア)の代表で木曜sensor MCのDJ PI-GE氏も、偶然にも同週のInterFMの番組内で言っていた。その通りだ!2人とも素晴らしい音楽のLIVE DJ MIXだった。それは決勝に残るべくして残った2人だと感動した。だからこそ私は、今回勝敗を決めるにあたる観点で、DJとしての「コントロール」の部分に主眼を置いた。tuzuRa、あなたのあの場を制する「コントロール」力は素晴らしかった。是非その素晴らしい音楽と「コントロール」力で多くのフロアを熱気に沸かせていって欲しい。

DJ DARUMA

tuzuRaさん、DJの内容にキチンとストーリーがあり、ミックスもタイトで多少の”揺れ”もグルーヴを残して繋げていました。自身の曲を最後に織り交ぜだ点も高ポイント。現場でのプレイも体感してみたいと思いました。SETOさんは、激しく緊張しているのが伝わってきたので、全力を出し切れていなかったのかな?ただ気持ちは伝わりました。ファイナリストお二人は勿論、全ての参加者の皆様に感謝です!

JOMMY

応募作品全て最高でした。EDGE HOUSEを通じて未だ見ぬアーティスト達と出会えて嬉しかったです。今回応募出来なかった人達もこれを切っ掛けにドンドン手を挙げて来てください!待っています!

KENTACATS

たくさんの応募ありがとうございました。ぶっちゃけまだまだ推したいアーティストがたくさんいたので決勝の2名に絞るのも難しかったです。tuzuRaさんは、フレッシュな驚きでした。グルーヴがあってMIXも丁寧でしたし、自分の曲がセットに入っていたところもよかったですね。EDGE HOUSEレギュラー陣とラインナップされてもすぐにポジションが確立できるミックス内容、キャラクターだったと思います。黒セットアップとDJスタイルがマッチしてましたね。

KZMT

Hitomi Setoさん、DJのスキルは正直まだまだかなとは思うが、DJしてる姿から出るグルーヴ、曲のセレクトもスムーズにEHに入り込める内容だった。また音楽制作に対しても積極的で、自分がもっていない音楽のエッセンスが多く、いつかは一緒に作業してトラック制作をしたいと思った。

人見 太志(株式会社グローバルハーツ)

EDGE HOUSE “THE NEXT”へたくさんのご応募ありがとうございました。EDGE HOUSEが始まり早3年が経ち、東京のTECH HOUSEシーンもジワジワと広がってきたのを実感できました。とても1人に絞るのは難しかったですが、これからの日本のシーンが盛り上がるであろうたくさんの才能豊かなDJやアーティストに出会えました。ここから始まる新しいパーティを目指してより楽しい夜を提案出来るはずだなと思いました。今回応募下さった方はもちろん、実際のEDGE HOUSEでまた会える事を楽しみにしてます。

また、今回のコンペティションにはDJ/Producer部門に加え、Videographer部門が設立されている。同部門の審査員として、EDGE HOUSEのロゴを手掛けたデザイナー・GUCCIMAZEと、同パーティでVJを務めるVJ MANAMIが名を連ねた。以下、Videographer部門の結果と選評。




Videographer部門 グランプリ:GUD NEIVER

GUCCIMAZE

スマホが普及する現代において、単にパーティーの映像を撮ってそれっぽく編集するだけなら誰にでもできます。GUD NEIVERさんはきちんとした基礎を感じる編集力、色味、エフェクト類などのセンスを武器に、与えられたテーマに対し自分なりの表現でアプローチしており、いい意味で予想外な映像作品だったので選ばせていただきました。

VJ MANAMI

拝見した中で一番素敵だなと思ったのはGUD NEIVERさんです。トータルで編集のセンスや色合いのセンス、タイトルのモーショングラフィック、エフェクトなど幅広く総合的に良いなと思いグラフィックの要素も大事なEDGEHOUSEにぴったりではないかなと感じました。

さらに、僭越ながらMixmag Japanにも特別賞を贈る権利を与えられた。グランプリ / 準グランプリには選出されなかったが、際立って魅力的だったアクトに同部門を送る。以下、弊誌のYuki Kawasakiによる選出結果と選評。

EDGE HOUSE, EDGE HOUSE THE NEXT, mixmag

Mixmag Japan 特別賞: Sugar Sweetie

Mixmag Japan編集長 Yuki Kawasaki

Sugar SweetieさんのミックスはオーセンティックなEDGE HOUSEの文脈から外れた、ややハードなテクノで構築されていました。しかしながら彼女のSoundCloudの内容を拝見すると、UKガラージやハウスのミックスも見受けられます。フレキシブルに様々なジャンルへ対応できるスキルを持ちながら、あえてテクノへの情熱を貫き通す。その矜持とパッションには、たとえ文脈から外れていたとしても、それを補って余りあるエネルギーがあります。何より、EDGE HOUSEにはKlangkuenstlerやRebukeのようなテクノアクトも出演していますから、整合性も取れているのかなと。プロデュースされている楽曲もカッコよくて、昨今のHi-Fiなレイヴサウンドと共振しているように感じました。彼女が作った「The Legend Of Zelda」のブートレグにCharlie Sparksが反応しているのも、その証左になりうるでしょう。

そして最後に、総評としてEDGE HOUSEのオーガナイザー・高田 浩介より。
【総評】EDGE HOUSE オーガナイザー高田 浩介

EDGE HOUSEとして初の公募となりましたが、全国からたくさんの応募をいただき大変感謝しています。予想以上の応募者数でビックリしました。粒揃いのアーティストばかりで審査員の頭を悩ませてくれました。そして、DJ/Producer部門については、HOUSE、TECH HOUSE以外の応募者が多数いたのはとても喜ばしいことでした。ちゃんと聴いてます。僕はEDGE HOUSE以外でも様々なパーティーをオーガナイズしていますので、正直、ファイナリストでなくても今後ブッキングさせてもらいたいと考えています(笑)とにかく、応募してきてくれたってことに感謝なのですが、「THE FUTURE IS YOURS」とサブタイトルにつけた通り「勇気」と「挑戦」なくして道は開けません。今後もこのプロジェクトは続けていきますので、今後も自分が信じることを継続していって欲しいと思います。ありがとうございました。

3月16日 「sensor」放送後談

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― お二人ともお疲れ様でした。Twitterの盛り上がりを見る限りでは、リスナーにとっても最高のファイナルだったと思います。タイプが違うDJ同士の競演でしたが、今のスタイルに落ち着くまでの過程を教えてください。

HITOMI SETO:
好きな曲を掘って、好きな順番に並べていたら今に至るって感じですね。他のDJのプレイとかも参考にしながら、自分のスタイルに応用できそうな部分を探してます。今日はむしろ色々な曲をかけようとし過ぎちゃったんですけど、いつもはもう少し音にまとまりがあると思います。もっと言うと、本当はミックスの最後に「Disclosure x Sam Deeley (Be Howard 2.0)」をかけて終わりたかった。うっすらとかかってたんですけど、ちゃんと着地させたかったですね。

tuzuRa:
私はSkrillexがきっかけでダンスミュージックを聴くようになりました。今もベースが強めのトラックを中心にかけてるんですけど、彼の影響が大きいと思います。高校生のころ、勉強する時にも「Scary Monsters And Nice Sprites」を聴いてたんですけど、全然集中できないことに気付いてしまい…(笑)。そこからGorgon Cityにたどり着いて、4つ打ちにハマりました。東京に出てきてDJをやるようになるんですけど、やっぱりGorgon City的なテックハウスから始めましたね。

― お二人ともそういった原体験がプロデューサー視点にも活きているように感じますね。SETOさんはフィーリングによって可変式に曲を作れるし、tuzuRaさんが作る楽曲もベースの鳴り方がまさしくUSダブステップ的だと思います。

HITOMI SETO:
未完成のデモだけ無数にあるんですよ。abletonが出してるインストゥルメントをテクノ風に加工したら恐竜の足音みたいになって、それを“Cretaceous(白亜紀)”と名付けたまま眠らせてたり、ピアノだけで曲を作ってみたり…。何も考えなくて良いときに頭に浮かんだのをどんどん作り続けているので、いつまでも完成しないんですね。そういうときに作るのが楽しかったりします。生む苦しみより楽しさが勝つと言いますか。

― 完成させるためにはある程度の制約が必要であると。

HITOMI SETO:
そうですね。期限が決まってないと永遠に気になるところが出てきます。

tuzuRa:
分かります。私は曲作りを始めてまだ2年ぐらいなんですけど、本当にいつまでも完成しない(笑)。今日かけた曲以外にもいくつかストックがあるんですが、なんかしっくり来ないんですよね。…そうか、制約があればいいのか。

HITOMI SETO:
最後の曲、すごく良かったです。作曲始めて2年ぐらいとは思えない。

tuzuRa:
いやー、もっと頑張りたいです(笑)。ありがとうございます。テックハウスやディープテックの枠組みで、万人受けを狙いながら自分の色を出すっていうのが曲作りの目標ですね。

― 簡単に今後の展望をお伺いできますか?

HITOMI SETO:
ピアノ1本の曲を作る、ダンスミュージックも作る、というのが大きな目標です。とにかくオリジナルトラックの制作に注力したいですね。ダンスミュージックを聴くようになってから、いかにピアノが打楽器なのかということを痛感しておりまして、そういった面を追求したいです。ジャンルにこだわらず、そのアプローチで何か作りたいなと。ゆくゆくはMasegoやmabanuaさんみたいにひとりで何でもできるアーティストになりたいです。

tuzuRa:
夢は海外のフェスに出ることですね。コスタリカでやってる「BPM」みたいなビッグフェスが目標。いずれはそういう場所で聴いてもらえるような曲を作りたいです。それもやっぱり、テックハウスやディープテックのノリで。


Text_Yuki Kawasaki

■ EDGE HOUSE “THE NEXT”
グランプリ: tuzuRa
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準グランプリ: HITOMI SETO
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Videographer部門 グランプリ:GUD NEIVER
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Mixmag Japan 特別賞: Sugar Sweetie
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優勝賞品:
d+ classB DJ set
AXIS-SOS 1.2m
特別協賛:オヤイデ電気

■ EDGE HOUSE 3rd Anniversary
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